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地獄坂の猫たち

先日も書き込みましたけれども、座間駅前の通称「地獄坂」の野良猫たちは「銀のスプーン・毛玉ケア」というキャットフードを貰っています。

ちなみに「毛玉ケア」とはどういう事かと云うと、猫は犬と違って身繕いは自分でやります。櫛状の舌でもって体を舐めてきれいにするのです。この時、飲み込んでしまった毛が便と共に排出されればいいのですが、時にはおなかに溜まった毛玉を口から吐いて戻してしまうことがあります。これが癖になってしまう猫もいて、苦しそうで見ていられないし、負担にもなるだろうというので、毛玉を便と共に排出しやすいように工夫されたフードが販売されているのです。

それにしても、あの不細工な子らが一丁前に「毛玉ケア!」ぷぅ〜っ、と可笑しみが込み上げます。
でも…
彼らだって猫ですもんね。

愛想のない子ばっかりですが、雨の日も嵐の日も帰る家もなく、外で震えて生きる彼らが少しでも快適に過ごせるようにと、猫おばさんが心を砕いた結果が「毛玉ケア」なのでしょう。それを考えると笑えない。

ならば、猫おばさんだけが優しいのか?というとそうではないです。

道端にはいつも猫が食べ散らかしたゴハンやら、食器やらがそこかしこに残されていて、付近にお住まいのみなさんにとっては迷惑な話だと思います。我慢して呑んでいる言葉もたくさんある事でしょう。

この坂道には草ぼうぼうの空き地やら廃屋やら駐車場があって、これが猫たちのメインの居場所となり、立場の異なる人々の心理的な緩衝地帯としても機能しているようです。

「まぁ、仕方ないね…」
みんなが、猫に対しても、人に対しても、ほんの少しずつだけ優しい。
人々のそんな小さな優しさのおかげで地獄坂の猫たちは迫害される事もなく、今日も誇り高く、逞しく生きています。

「良かったねぇ」と話しかけたら、ヒナタボッコしているいっぴきが目を瞑ったまま、ダミ声ではなく、小さく澄んだ声で「ニャ」と啼きました。

Posted in 雑記.

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