先日、金魚の肉瘤(にくりゅう)について書き込みました。デジカメも壊れたことですし、ここはひとつ、
「画像は勘弁してよ〜」って、お話でもさせていただこうかと思います…。
金魚の肉瘤を発達させるのに赤虫に勝るものはなく、せっせとこれを与えていました。
もう、12〜13年前になろうかと思いますが、当時、私は「ランチュウ」という金魚の愛好会に入っていました。
こうした愛好会は全国各地にあり、各愛好会には独自の”スタンダード”(=審査基準というか、審美基準)があって、理想とされる魚の作出を目指すのです。
”スタンダード”について説明するのは難しいのですが、しいていえば、”形として存在しているものではあるけれど、それを言葉では言い表せないようなもの”です。”感じるもの”です。
毎年、秋に開催される品評会に向けて、丹精して魚を育てること
ー良い魚をたくさん見て、飼ってみて、失敗して死なせて悔やみ、
また飼って…。の繰り返しーで理解を深めてゆくしかありません。
品評会での入賞を目指してそれこそ、魚も人間も必死です。
私も必死。赤虫は当時から冷凍ものも出回っていましたが、やはりフレッシュな生き餌の方が成績も良いため、わざわざ、これを購入。生き餌は”ジューシー”。そして”ライヴ”。そう、この”ライヴ”感!!生命そのままをいただくのですから、魚たちもうれしいんです。
毎週末、勤め帰りに金魚屋さんに立ち寄り、赤虫を買って帰るのが習わしとなりました。(お願いして毎週、取っておいてもらうんです)買ってきたばかりの赤虫は、いったんクリーニングしてから餌として使います。
<その方法は>
採ってきたばかりの赤虫は、泥とかゴミにまみれています。このままでは、日持ちもしません。一番やっかいなのは、ヒルが混じっていることです。
バケツに水を張り、エアーポンプで空気を送り、赤虫を放り込んで撹拌します。ここへさらにPSBとよばれるピンク色で硫黄臭のする不思議細菌の入った液体を添加します。
20〜30分のあいだ、このまま放置。もう一つのバケツに水を張り、水面にザルをセットします。このザルの上に、撹拌している方のバケツから赤虫をすくって、あけてやります。
生きの良い赤虫は、もぞもぞ動きながら、ザルの目を抜けて落ちていきます。結果、死んだ赤虫とか、ゴミ、ヒルなどがザルに残るわけです。こうして選り分けるんです。
クリーニング済みのフレッシュな赤虫を一回分ずつ小分けにして、新聞紙で包みます。ふかふか、モソモソしていて、それはもう私がランチュウでなくても「うまそう」と思えるほどにきれいです。
一週間分をタッパーに入れて冷蔵庫の野菜室で生かしたまま保存します。
ここまでの作業は、準備から後片付けまでに2時間くらいかかります。鮮度が落ちないうちに仕事を済ませないといけないので、晩飯すらおちおち喰ってはいられません。
週末の優雅なディナーなんて、そんなの元々なかったけれども、食事中も赤虫のことで頭がいっぱいの私は「はよせな!はよせな!」と落ち着かず、嫁さんにはよく叱られたものです。
あ〜、汚らしい!でも、一生懸命だったなぁ…。
今、コーヒーノートで世話している金魚たちには、人工飼料しかあげていません。
<おことわり>
この日記は、ゆうべアップしたつもりが、しくじったみたいで今朝、載っかってないことに気がついて、あわてて更新しました。ゆうべ、がっかりさせてごめんなさい。毎日、ちゃんと書いて、ちゃんと更新しますから、今後もよろしくお願いいたします。
<追記>
お客様が以前飼っていらしたシマリスにも、生きた赤虫を与えていたそうです。
動物性蛋白質の補給。
小学生の頃、教室で飼っていたシマリスに羽根をむしったトンボを食べさせたことを思い出しました。冗談のつもりで与えたのに、むしゃむしゃと食べ始めるその姿を見たとき、いつものかわいい生きものが、別の凶暴な生きものに思えて、少し怖かったです。
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